認知症診療連携マニュアル
日本総合病院精神医学会治療指針8
高齢化が進む昨今、高齢入院者における認知症の割合の増加は看過できない重大な問題である。認知症患者さんへの治療をスムーズに進めるために、認知機能低下に伴う転倒、せん妄、睡眠障害など予想されるあらゆる難題をいかに乗り越えていくかは、現場の大きな課題となる。本書は、医師、看護師をはじめとするすべての医療者に向けて、認知症に関する基本的な解説、認知症やそれが疑われる高齢患者さんへの実践的な対応、地域連携等を前提とする退院へのフォローなど、具体的なマニュアルを紹介する。コンパクトな判型なので、医療現場での疑問等にも即座に対応できる。
日本総合病院精神医学会 認知症委員会 編
定価 3,080 円(本体2,800円 + 税) 四六変型判(188mm×112mm) 並製 200頁
ISBN978-4-7911-0993-7〔2018〕
Contents
A 一般病院における認知症診療の課題
B 一般病院における認知症診療の基礎知識
1.認知症高齢者はどれくらい入院しているのか?
2.認知症者の身体治療における問題点は?
3.認知症を疑うポイントは?
4.認知症の治療法は?
5.認知症の緩和ケアって?
6.認知症者の権利って?
7.せん妄対策は?
8.認知症者に対する接し方
C 入院時評価・対応
1.認知機能評価と対応
2.入院中のリスク評価と対応と合併症予防(転倒・静脈血栓症)
3.治療同意の注意点
4.入院環境の配慮
D 認知症の行動・心理症状(BPSD)対応
1.BPSD対応の原則
2.認知症疾患別起こりやすいBPSDと対応
E コンサルテーションの実際と連携
1.精神科リエゾンチーム
2.地域連携
3.医療相談室
4.退院調整
5.外国人対応と海外在留邦人高齢化の問題
6.認知症と自動車運転
F 事例
1.抗認知症薬の使用に迷ったせん妄を伴う認知症の一例
2. 消化管出血の治療中にせん妄が出現した一例
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