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星和書店
  • 最新図書目録がまもなく出来上がります!
    8月上旬に出来予定ですので、いましばらくお待ち下さい。
  • 弊社8/13(月)〜/15(水)まで夏季休暇とさせていただきます。
    弊社ショールームも同日程でお休みさせていただきますので、よろしくお願い致します。
こころのマガジン
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女性心理療法家のためのQ&A 女性心理療法家のためのQ&A
岡野憲一郎 編 心理療法研究会 著

「これは困った!」という治療場面に対して、どのような対処法が考えられるのか?
心理療法家が治療中に体験する様々なとまどい、疑問についてお答えします。実際に困った場面であわてないためには、たくさんの対応の仕方を心に描いておくことが役に立ちます。そのため本書では、1つのQ(質問、疑問)に対してたくさんのA(答え、対応の仕方)を用意しました。
定価3,045円 A5判 並製 276頁
アンガーコントロールトレーニング
定価9,240円
B5判 函入
※分売不可
(上巻)56頁
(中巻)112頁
(下巻)40頁
アンガーコントロールトレーニング
-怒りを上手に抑えるためのステップガイド-
E.ウィリアムズ、R.バーロウ著  壁屋康洋、下里誠二、黒田治訳

アンガーマネジメント技法の集大成!

怒りの結果として現れる攻撃的行動を防ぐことを目的とする「アンガーコントロールトレーニング(ACT)」プログラムの実践的テキスト。配布資料・ワークシートが用意され、医療の現場だけでなく、企業、学校などでも利用できる。
脳と心的世界
定価3,990円
四六 上製
528頁
脳と心的世界
主観的経験のニューロサイエンスへの招待
M.ソームズ、O.ターンブル著 平尾和之訳

21世紀の新しい精神医学のために―精神分析と脳科学の合流

いま、意識や情動、夢のような主観的な心の状態が、脳科学研究の最先端で注目されている。精神分析と脳科学、主観的世界と客観的世界をつなぐ可能性を示した画期的書。
ここは私の居場所じゃない
定価2,940円
四六 並製
736頁
ここは私の居場所じゃない
境界性人格障害からの回復
レイチェル・レイランド 編 遊佐安一郎 監訳 佐藤美奈子、遊佐未弥 訳

境界性人格障害を生き、愛を発見した女性の物語

境界性人格障害を生き、それを乗り越える道のりとはどのようなものなのか? 本書は、ひとりの女性がある治療者との出会いを通じて、苦悩の中から信頼と愛を取り戻すまでを克明に描き出した真実の物語である。
BPD(境界性パーソナリティ障害)を生きる七つの物語
定価2,625円
四六 並製
528頁
BPD(境界性パーソナリティ障害)を生きる七つの物語
J.J.クライスマン、H.ストラウス 著 吉永陽子 監訳 吉永陽子、荒井まゆみ 訳

BPDを抱えて生きる、BPDの間近で生きるとはどういうことなのでしょうか?

本書は、症例をリアルな物語形式で紹介することによって、教科書的な知識だけではなく、BPDを生きるということはどういうことか実感できるようになっています。BPDの人の心模様を垣間見ながら、噛み砕いたわかりやすい説明によって専門家以外でもBPDの基礎から最新知識を得ることができます。そして読み終われば、たとえタフな闘いになろうともBPDは必ず良くなる、という希望を持つことができます!
  雑誌の最新号 next
精神科治療学
定価3,024円
月刊 精神科治療学 第22巻7号
【特集】 精神科疾患との関係が問題となる身体科病名
本特集では,「身体疾患として確立された中核の病態はあるが,非中核群には心気症との鑑別や合併を検討すべき症例がある」(「特集にあたって」より)と考えられる病名を取り上げた。身体疾患として治療する前に精神科として検討すべきことをわかりやすく解説。
臨床精神薬理
定価3,045円
月刊 臨床精神薬理 第10巻8号
【特集】 オーダーメイド医療の時代は来るか?
臨床薬理遺伝学の現状と課題
個々の患者における薬物の効果や副作用を遺伝的見地から予測し、最適な治療を選択するのがオーダーメイド医療である。抗精神病薬や抗うつ薬による治療効果や副作用の予測に関し、臨床薬理遺伝学の最新の知見を紹介した。
精神科臨床サービス
定価2,310円
季刊 精神科臨床サービス 7月号
【特集】 新しい時代の精神科デイケア
障害者自立支援法が施行され、医療法も改定された。また保険診療報酬基準の改定により、デイケアの利用期間と利用回数によっては保険診療の対象から外される場合も出てきた。 そうした精神障害者福祉と精神医療の大きな変革の中で、精神科デイケアは今後どのような役割を担うべきなのかが問われている。本特集は、デイケアについての現状の報告や、 未来への展望などをまとめた。

不安を克服する

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汝の敵を愛せますか

サクランボウが盗まれた、という記事を読んで、妙好人の足利源左のことを思い出しました。以前にもふれたことがあるのですが、源左は昭和5年89歳で天寿を全うされましたが、温和で誠実で希に見る人柄の持ち主だったといわれています。農業を営んでいたのですが、ある日、畑の芋が掘り起こされ、盗まれました。それを見て、源左は、芋を掘るのに手を傷めたのではないかと心配し、鍬を持ってきて畑のそばに置きました。源左の山に盗みに入った者が、盗んだものを背負おうとして、重くて立てないでいるところへたまたま源左がやってきて、後ろから力を貸して担がせてやった、というのです。振り向いた盗人は、荷を置いて逃げ去ったといいます。

サクランボを盗られたら、源左だったらどうするでしょうか。どう思うでしょうか。「サクランボを食べて、よろこんでくれているだろうか」「きっと子どもにサクランボを買ってあげられなかったのかもしれない。子どもたちが喜んでいるだろう」「他の人の畑のサクランボでなく、自分のところのサクランボを選んでくれた、ありがたい、ありがたい」「子どもだったらとりづらいだろうから、踏み台をおいておこう」というように・・・・

源左の場合は、盗人は、源左の行為に驚 いて改心してしまうのですが、源左はそれをねらっているわけではありません。
今の時代だったら、こうされた盗人は、どうするでしょうか。改心するでしょうか。それに乗じて盗みを繰り返すでしょうか。あるいは、盗んでいることを悪いこととは思わないかもしれません。サクランボを食べたこともない子どもに食べさせたかったのかもしれません。仕事がなく生活が苦しく、やむにやまれず盗んだのかもしれません。あるいは遊ぶ金ほしさの犯行かもしれませんし、窃盗団がやった仕業かもしれません。

源左は、この畑が自分のものとは、思っていなかったかもしれません。昔、土地が誰のものでもないころは、木になっている果物を勝手に食べても誰も文句はいわなかったでしょう。私有地が出来ても、悪さをする人がいなければ、罰則も刑法もいらなかったのでしょう。では、刑罰は、何のために決められるのでしょうか。悪いことをしないように、という忠告なのでしょうか。改心してもらいたいという意図があるのでしょうか。あるいは、懲らしめてやるという罰則なのでしょうか。

どうもこの世の中では、悲観論的な考えが優勢で、法律も刑罰も、そのようです。きっと悪いことが起こるであろうと、しらずしらず予測するのでしょう。他人の欠点を見つけることが好きな人は、沢山いるようです。健康診断でも、悪いところを見つける検査ばかりです。占いとか、手相なども、不安感をあたえるような話をすると、よく当たるといわれるようです。大体、悪いことは起こってほしくないので、悪い予言10個のうちひとつでもあたると、すごく当たっているように思えるのでしょう。悪いことが当たらなくても、文句を言う人はすくないでしょう。いい事を言って、それがひとつでも外れると、全く当たらないと文句を言われそうです。

 他者が喜ぶことを自然と行ってしまう源左。他者がフィーリング グッドになれるように行動する。他者のことばかり気にすると、それがストレスになって、自分はうつ的になってしまうということも全くなく、こころ穏やかな源左。  どうもここに幸せのヒントがあるようです。自分に幸せをくれる青い鳥を探しに行くチルチルとミチルの話が、青い鳥症候群として、精神医学の本の中でも紹介されていますが、自分たちが青い鳥になって人に幸せを与えることができたら、というストーリーも考えてみたいものです。精神医学も出版物も、making people feel happy.

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