
第1章 基本的概念への導入 |
|||
| 脳損傷後のパーソナリティ変化の一例 | |||
| 精神の科学への二つのアプローチ | |||
| 二つのアプローチの調和 | |||
| 基本的な脳の解剖と生理 | |||
| 灰白質と白質 | |||
| 脳幹と前脳 | |||
| 辺縁系 | |||
| 内的世界と外的世界 | |||
| 外界を知覚することと表象すること | |||
| 外界に基づいて行動すること | |||
| 「投射」皮質と「連合」皮質 | |||
| 内的世界 | |||
| 遂行コントロール | |||
| 二つの情報源のまとめ | |||
| 基本的な神経生理学 | |||
| 「チャネル」型機能vs「状態」型機能 | |||
| 基本的な神経化学と精神薬理学 | |||
| 神経伝達物質ではない神経修飾物質 | |||
| 方法論的な解説 | |||
第2章 精神と脳-それらはどのような関係にあるのか? |
|||
| 「易しい問題」と「難しい問題」 | |||
| 唯物論と観念論 | |||
| 一元論と二元論 | |||
| 還元論、相互作用論、その他不思議な立場 | |||
| 創発 | |||
| 知の限界 | |||
| 二面的一元論 | |||
| なぜ脳なのか | |||
| 臨床解剖学的方法と「狭義の局在化」 | |||
| 局在論への反対 | |||
| 精神分析とのいくつかの興味深い結びつき | |||
| 機能システムとは何か | |||
| 機能システムと「易しい問題」 | |||
| 機械の中の亡霊-人工知能 | |||
| チューリングテスト | |||
| 知性は精神になるのか | |||
| 精神と意識 | |||
| あなたの頭の中には小人が居るのか | |||
| 結合問題 | |||
| 意識の用途は何か | |||
| それで、「精神」とは何であるのか | |||
| いくつかの方法論的問題、再考 | |||
第3章 意識と無意識 |
|||
| 静かな革命 | |||
| 盲視 | |||
| 潜在記憶 | |||
| 分離脳研究 | |||
| 心的生活はどのくらい意識的なのか | |||
| 皮質-意識の内容(あるいはチャネル) | |||
| 脳幹-意識の水準(あるいは状態) | |||
| 意識「状態」とは何を知覚することなのだろうか | |||
| 二つの情報源、再考 | |||
| 意識の機能-二つの世界の統合 | |||
| ダマシオとフロイト | |||
| 機械の意識、そして人間以外の哺乳類の意識 | |||
| 延長意識 | |||
| 延長意識と記憶 | |||
| 無意識 | |||
| 力動的無意識についての歴史的余談 | |||
| フィネアス・ゲージ、再考 | |||
| 相互矛盾からの免れ | |||
| 無時間性 | |||
| 心的現実による外的現実の置換 | |||
| 一次過程(備給の可動性) | |||
| 結語 | |||
第4章 情動と動機づけ |
|||
| 情動とは何か | |||
| 内的指向型知覚モダリティとしての情動 | |||
| 身体マップ | |||
| 情動の表出 | |||
| 人間における情動と他の動物における情動 | |||
| 基本情動 | |||
| SEEKING(探索)システム | |||
| 「リビード的欲動」の神経生物学 | |||
| LUST(快)サブシステム | |||
| 薬物依存 | |||
| 他の精神病理 | |||
| RAGE(怒り)システム | |||
| FEAR(恐怖)システム | |||
| 恐れ知らず | |||
| PANIC(パニック)システム | |||
| CARE(ケア)サブシステム | |||
| PLAY(遊び)と他の社会的情動 | |||
| 経験からの学習 | |||
| 感情の順化 | |||
第5章 記憶と幻想 |
|||
| 記銘、保持、想起、そして固定化 | |||
| 短期保持と長期保持 | |||
| 固定化の生理学-同時に発火する細胞群 | |||
| 忘却、抑圧、そして幼児期健忘 | |||
| 記憶の多様性 | |||
| 意味記憶 | |||
| 知識と知覚のカテゴリー | |||
| 意味記憶の解剖 | |||
| 思い出された現在 | |||
| 手続き記憶 | |||
| 手続き記憶と無意識 | |||
| エピソード記憶と意識 | |||
| エピソード記憶の解剖 | |||
| 海馬損傷の影響 | |||
| 「HM」 | |||
| 忘却、抑圧、そして幼児期健忘、再考 | |||
| 想起の障害 | |||
| 記憶組織化の第二のタイプ? | |||
| 忘却、抑圧、そして幼児期健忘、再び | |||
| 前頭葉、情動、そして記憶 | |||
| 直感と主観的経験 | |||
第6章 夢と幻覚 |
|||
| 夢見を研究することの難しさ | |||
| レム睡眠 | |||
| レム睡眠の生物学的基盤 | |||
| レム睡眠、意識、情動の結びつき | |||
| レムの神経化学 | |||
| 夢は泡のようなもの? | |||
| 猫の夢 | |||
| レムと夢は同義ではない | |||
| ノンレム夢 | |||
| 夢と覚醒 | |||
| 夢とてんかん | |||
| 夢プロセスの「一次的原動力」とは何か | |||
| 機能イメージングの知見 | |||
| 夢脳と情動脳 | |||
| 夢見の背景にある一次的原動力、再考 | |||
| 前頭葉ロボトミーと夢見 | |||
| 薬物と夢見 | |||
| 夢を見ることにかかわっている視覚野 | |||
| 夢の神経生物学のまとめ | |||
| 睡眠の守護者としての夢 | |||
| 夢の検閲 | |||
第7章 遺伝と環境-その精神発達におよぼす影響 |
|||
| 遺伝子恐怖症 | |||
| 遺伝子の二つの機能 | |||
| 遺伝子の転写機能 | |||
| 単純な例-記憶 | |||
| 「環境」とは何か | |||
| 発達における臨界期 | |||
| 性差 | |||
| 精巣と卵巣 | |||
| テストステロン | |||
| テストステロンとその運命 | |||
| 脳における性差 | |||
| 大脳半球の非対称性 | |||
| 視床下部 | |||
| 身体と脳の「ミスマッチ」 | |||
| 環境が性的指向におよぼす影響-出生前ストレスの例 | |||
| 遺伝が性的指向に及ぼす影響-「同性愛遺伝子」? | |||
| 相乗効果 | |||
| セクシュアリティにおよぼす母親の影響 | |||
| 結語 | |||
第8章 言葉ともの-大脳半球の左右差 |
|||
| 歴史的起源 | |||
| 半球非対称性を示す領域 | |||
| 精神機能の非対称性 | |||
| 半球非対称性の大理論 | |||
| 精神医学、精神分析と半球非対称性 | |||
| 分離脳研究 | |||
| 右半球と無意識 | |||
| 言語の神経解剖についてさらに | |||
| 言語の運動性側面 | |||
| コミュニケーションを超えて | |||
| 思考を失う患者 | |||
| K夫人の精神医学的状態 | |||
| 自分の思考を言葉で表現できない患者 | |||
| 行動を調節するのに言語を用いることのできない患者 | |||
| 右半球の神経心理学についてさらに | |||
| 無視 | |||
| 病態失認 | |||
| 右半球症候群を理解すること | |||
| 右半球症候群についての精神分析的観点 | |||
| 喪とメランコリー | |||
| メランコリーに対する防衛 | |||
| このような患者において喪の過程がうまくいかない理由 | |||
| 右半球と自我 | |||
| 結語 | |||
第9章 自己と「おしゃべり療法」の神経生物学 |
|||
| 「どのようにして心は働いているのか」についてのまとめ | |||
| 気づきの中核 | |||
| 気づきの外的な源 | |||
| 受け継がれた記憶-基本情動 | |||
| 延長意識 | |||
| 実行の重要性 | |||
| 実行システムはどのようにして機能するのか | |||
| ミラーニューロン | |||
| 内的発話 | |||
| 精神病理とは何か | |||
| 「おしゃべり療法」のメタサイコロジー | |||
| 「おしゃべり療法」の神経生物学 | |||
| おしゃべり療法はどのように機能しているのか | |||
第10章 これから、そして神経精神分析学 |
|||
| 「客観的な」科学の利点 | |||
| 「主観的な」科学の利点 | |||
| 神経科学に対する偏見 | |||
| 私たちはここからどこへ向かうのか | |||
| 新しい学問の設立 | |||
| 何が変わったのか | |||
| 専門誌、会議、学会、協会 | |||
| 精神分析は科学の一員として改めて迎えられた | |||
| 私たちは対話から何を学ぶことができるのか | |||
| 推奨される方法 | |||
| 複合的な観察 | |||
| 他の適した方法 | |||
| 夢の神経心理学-一般的なことから特異的なことへ | |||
| 精神分析理論の「検証」 | |||
| 結語 | |||
神経心理学者、精神分析家。現在は、南アフリカ・ケープタウン大学心理学科教授やロンドンの国際神経‐精神分析センター長、ニューヨーク精神分析協会神経‐精神分析センター長を務め、Neuro-Psychoanalysisの顔として、世界各国を飛び回って活動している。
ケンブリッジ大学出身の神経心理学者、臨床心理学者。現在はウェールズ大学認知神経科学センターで上級講師を務め、また国際神経‐精神分析学会の事務局長やNeuro-Psychoanalysis誌の編集長として活躍している。
京都大学大学院医学研究科・精神医学教室。精神科医。