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星和書店
こころのマガジン
Vol.46 2006.11
  • 「週刊朝日」(11月10日号)の「週刊図書館」コーナーにて「ゆるゆる病棟。」が紹介されました。
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★ 実体験に基づく
うつ病対処マニュアル50か条
田村浩二 著
四六判 並製 136頁
実体験に基づく うつ病対処マニュアル50か条
定価1,365円

うつ病を体験し、そして克服した著者が自ら語るうつ病対処法。 うつ病の発症、通院、休職、職場復帰までの流れに沿って、 役立つ鉄則を50か条にまとめています。
実際にうつ病を体験した者でしか語れない、 現実に即したうつ病克服 のための鉄則は、 うつで苦しんでいる人にとって希望の光となるでしょう。

★ 続・精神医学のエッセンス 細川 清 著
A5判 上製 248頁
続・精神医学のエッセンス
定価2,940円

臨床家として永年の経験を積んできた著者が、 自分の歩んできた精神科臨床における体験を 独特の視点で綴った珠玉のエッセイ集。
また、臨床現場・研究のことだけでなく「ヘルマン・ヘッセと精神医学」など、 著者の豊かな教養と洞察の深さを示すものも収録。
『精神医学のエッセンス』第2弾。

★ 統合失調症へのアプローチ 池淵恵美 著
A5判 上製 504頁
統合失調症へのアプローチ
定価3,780円

永らく統合失調症のリハビリテーションを専門としてきた著者が、 日々の臨床から垣間見える統合失調症の本質や、 精神科臨床サービスの有り様、 評価や効果検定などの理論的枠組みなどについて考察した。 まさに統合失調症治療の軌跡が凝縮された珠玉の論文集である。

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 雑誌の最新号 next
精神科治療学
定価3,024円
★ 月刊 精神科治療学 第21巻11号
【特集】青年期の臨床現場でいま何が起きているか─社会の変化と新たな病像─I
ここ15年ほどで社会は大きく変化したが, それに影響されて青年期の臨床場面も何らかの変化が起きていると思われた。
その変化を描き出すことを目的に組まれた特集。
さまざまな現場で非常に大きな変化が起きていることが明らかとなった。
また,各論文に挙げられた臨床例, 対処法は臨床家にとって,きわめて示唆に富む。
臨床精神薬理
定価3,045円
★ 月刊 臨床精神薬理 第9巻12号
【特集】抗不安薬の現在
抗不安薬の開発、薬理学、不安の生物学的理解、 動物モデルの解説から、 不安障害の薬物療法、ベンゾジアゼピン系薬剤の歴史的考察、 今後の展望・可能性など、幅広いトピックを網羅。
抗不安薬のあらゆる側面を第一線の研究者が解き明かす。

物忘れを防ぐには?

季刊 こころのりんしょうa・la・carte
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自分にご褒美

最近、「自分にご褒美」という言葉をよく耳にします。最初は、え、 聞き間違えたのかな、と思いました。 でも、その後も何度も聞くので、間違いではありませんでした。

ご褒美は、人にあげるもの、あるいは、人からもらうもの、 と思っていました。
子供のころ、お使いに行くと、ご褒美といって、 買ってきたものからひとつもらったりしました。 つり銭をもらえるのがうれしくて、 喜んでお使いに行ったりしたものです。

イルカなども、うまく芸ができると、ご褒美のお魚をもらえます。 それで一生懸命に芸をします。トークンエコノミーといって、 精神科でのSSTなどでも、用いられたりします。

それが、自分にご褒美をあげる、となると、どうなんでしょうか。 自分が自分にあげるのでしょうか、自分が自分からもらうのでしょうか。 どちらにしても、自分でほしいものを自分で買うということになるわけです。 最初は、今日は一生懸命働いたから、ということが、人間、自分には甘いので、 何もしなくてもほしいものをご褒美にしてしまうのではないでしょうか。

子供たちにご褒美を上げると、本当にうれしそうな顔をしますね。 そのうれしそうな顔をみると、あげたほうもすごくうれしいですね。 これも心へのご褒美ですね。

おいしいものがあると、自分で食べて、 他者にはあげないという人がけっこういるようです。 少しましになって、家族にはあげても、他人にはあげない、という人もいます。 自分はたべなくて、ひとにあげて、 その人たちが喜ぶのを見て幸せを感じられる人となると、 まあ、めったにいないでしょう。

次の話は、究極のご褒美でしょうか。知り合いの方なのですが、 昼食に中華料理を食べに行ったときのことです。メニューに、 お土産においしいシュウマイを、ということが書いてあったので、 その方がシュウマイをお土産に買いました。 しばらくして、その方とまたこの中華料理店に行きました。 今度は、この方は、ランチにシュウマイを注文しました。 曰く、この前お土産に買って行ったら、みんなに食べられて、 自分は、ひとつしか食べられなかった、だから今度からは、 お土産は買わないで、ここで自分が全部食べるんだ。

どうも最近は、思いやりがなくなってきたような気がします。 また、他者に対する寛容度が低くなってきたのかもしれません。 パソコンもゲームも、自分の意見に従うのですから。 自分と違うものを排除しようというのが、 いじめにつながるのだと思います。 ほかの子と違う鉛筆を持っているといじめられる、とか、 よく聞きます。でもこのいじめは、なくなることは、 ないのではないでしょうか。 大人がそのいじめの見本を毎日やっているわけですから。

自分の意見にあわないと、徹底して排除する、仲間から追い出す、 とことんやっつけて最後まで許してあげない。 これって、いじめの典型ではないでしょうか。 こういうことは、どこの会社でも日常茶飯事のようです。 国会でも、毎日これが行われているのですから。

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