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もう皆さんご存知のD.バーンズ先生による新刊2冊をお届けします。バーンズ先生が書かれた当社発行の「いやな気分よ、さようなら」は、アメリカで300万部以上売れ、いまだに売れ続けていますが、日本でも今までに初版で8度、第2版で5度の増刷をしているベストセラーで、うつ病のバイブルと言われています。「いやな気分よさようなら」の読書効果について、日本では比較研究はないのですが、アメリカのアラバマ大学のスコギン博士が率いる医師団によって比較研究が10年にわたって行われました。80人の大うつ病性エピソードを発症した80人の患者さんを、無作為に2つのグループに分け、1つのグループには、本書を4週間以内に読むように手渡し、もう一つのグループは、4週間後に本書を手渡して読んでもらうというものでした。この改善結果は(詳細は、「もういちど自分らしさに出会うための10日間」をお読みください)、驚くべきもので、約75%の患者さんがDSMの診断基準に従ってもはやうつ状態にないと診断されました。薬物療法の治療効果に比べると、きわめて迅速にその効果が発揮されました。
こうした研究から、「もういちど自分らしさに出会うための10日間」が生まれてきました。バーンズ先生は、「いやな気分よさようなら」を読むだけで抗うつ作用が期待できるのであるから、体系的な自己治療プログラムはさらに有益であろうと考えて、本書にあるプログラムを開発したということです。本書は、10日間のプログラムということで、10のステップに分かれています。たくさんの練習問題があり、またテストがあります。これを行うことで、読者自身の成長が期待されます。
リーダーズマニュアルは、このプログラムを治療で使うときのセラピストのマニュアルです。英語でleader’s manualとあるので、リーダーズマニュアルとしたのですが、カタカナで書くとreader’s manualと受け取られてしまうことがあると、出版してから気づきました。日本語では、lとrの違いは表現できないんでした。
「もういちど自分らしさに出会うための10日間」の使い方は、4通りあります。1つ目は、抑うつ気分の自己療法としての使い方です。2つ目は、個別治療面接の補助に用いる使い方です。3つ目は、外来クリニック、病院、デイケアなどさまざまな場面で行われる集団認知行動療法プログラムとの併用です。4つ目は学校における予防教育としての使い方です。中学2年以上の生徒に適切な教材となります。否定的思考の傾向をもつ青少年の重度の抑うつ発症予防に役立つと期待されています。
バーンズ先生の新しいご本は、これからも当社から引き続き出版していく予定です。2006年に出版されたWhen Panic Attacks の翻訳が今年の後半に出版予定です。その後は、Intimate Conections, Feeling Good Togetherと続きます。ご期待ください。
アメリカでプロザック現象といわれたのは、もう何年前くらいのことだったでしょうか。ビタミン剤のように飲まれているとか、元気の出る薬とか、そういうニュースがアメリカから流れてきて、本もいくつか出版されていました。日本では、まだSSRIという名前もあまり目にしませんでした。
最近では、SSRIを含めてたくさんの抗うつ薬が発売されています。では、どれを使えばいいのか、となると、なかなか難しい問題です。どういう症状に、どういう場合に、どの薬を使えば効果があるのか、ということが、本書の中で検討されています。

考えるように感じるんです
アーサーフリーマン先生をお呼びして最初のワークショップを開いたのは、日本ではまだ認知療法が知られていない20年以上前のことでした。このワークショップの後、フリーマン先生のご友人のD.バーンズ先生のFeeling Goodを翻訳出版いたしました。タイトルをどうするか、悩みに悩んで「いやな気分よ、さようなら」とつけました。その出版からもう20年たちました。いまだに当社のベストセラーです。そのあとに出版しましたバーンズ先生の「フィーリングGoodハンドブック」も756頁という大きな本ですが、増刷がでてよく売れています。バーンズ先生にも、とても喜んでいただいています。
今回出版しました「もういちど自分らしさに出会うための10日間」の原題はTen Days to Self-Esteemで、他の出版社から他のタイトルで出版されていました。その本が、全然売れなく、絶版になりました。バーンズ先生から、なぜ星和書店から出ている本は売れて、この本は売れなかったのか、それならこの本も星和書店から出版してほしいという希望が寄せられました。そこで絶版になった本をチェックしていますと、かなり原著と異なっていました。そのため、最初から全く新しく翻訳をし直し、今回の出版に至ったわけです。
バーンズ先生の本を読んでみて驚いたのは、A Prescription for Procrastinatorsという章があったことです。驚いたというより、何となく懐かしかったんですね、このProcrastinatorという単語が。私が高校生の時、この単語を目にして、なぜかとても気に入って、何度も使っていました。訳本では、「先送りする」という訳になっていますが、私には、その当時から「ぐずぐずして後回しにする」というイメージでした。自分でそのようなことがあると、自分に、don’t procrastinateってはっぱをかけたものでした。
最近は、物忘れが多いのですが、高校のときに覚えたことは、鮮明に残っているものです。その当時、英文で気に入った文章があると、それをあえて使ってみたりしていました。Cut no iceという言い回しも気に入り、学校での英作文でも、「役に立たない」という日本語が出てくると、It cuts no ice …と書いて、先生にあきれられたりしました。ラフカディオ・ハーンの英文も好きで、どんより曇っているという意味の文章でしょうか The cloud is hanging oppressively low というのがありました。すごくイメージがでて気に入り、曇り空を書くときには、いつもこの文章を使っていました。何度も何度も使っていたからでしょうか、忘れっぽさが目立ってきた最近でも、忘れないでいます。
当社発行の「メモリードクター」に書いてあるのですが、物忘れは、物を覚えるときの覚え方によってずいぶんと左右されるそうです。人の名前を忘れがちなので、初めてお会いして名刺をいただいて名前を確認すると、そのあとの会話の中で、何度もそのお名前を口にするようにしています。まあ、こうしても、忘れてしまうことが多いんですが。
話は戻りますが、バーンズ先生は、罪意識や怒りや抑うつ感は、自分に起こった悪い出来事から生じてくるのではなく、その出来事をどう考えるかによって生じてくる、考えているように感じてくる、と教えてくれます。だから考え方を変化させることによって、どう感じるかを変化させることができるというわけです。
バーンズ先生は言います。Feeling good feels wonderful. You owe it to yourself to feel good. (気分のいいことは、すばらしいですね。気分を良くするのは、あなた自身によるのですよ)
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