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星和書店
 
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うちのOCD(強迫性障害/強迫症)

うちのOCD(強迫性障害/強迫症)《単行本》

しらみずさだこ 著 佐々毅 監修

A5判 並製 164頁 ISBN978-4-7911-0914-2〔2015〕
本体価格 1,200 円 + 税

マンガで読む強迫性障害。強迫性障害(OCD)の夫を持つ著者が日常生活を描いた本書は、強迫性障害とは何か、どのように回復していけるのかを克明に描写している。笑いあり、涙ありのストーリー。

アディクション・ケースブック

アディクション・ケースブック

─「物質関連障害および嗜癖性障害群」症例集─

ペトロス・ルヴォーニス、アビゲイル・J・ヘロン 編
松本俊彦 訳

A5判 並製 304頁 ISBN978-4-7911-0915-9〔2015〕
本体価格 2,700 円 + 税

DSM-5の依存症・嗜癖関連障害の症例12例が提示され、診断と評価、治療の状況が描かれている。様々な物質の使用障害や嗜癖行動の概念や治療について具体的に書かれた嗜癖精神医学の入門書。

ギャンブル障害の治療:治療者向けガイド

ギャンブル障害の治療:
治療者向けガイド

─認知行動療法によるアプローチ─

Robert Ladouceur,Stella Lachance 著
椎名明大、長谷川直、伊豫雅臣 訳

A5判 並製 176頁 ISBN978-4-7911-0916-6〔2015〕
本体価格 2,500 円 + 税

本書は、ギャンブル障害患者が自らの問題を克服し、過剰なギャンブルによる経済的問題を始め様々な困難に効果的に対処できるよう支援するために開発された認知行動療法に基づく治療プログラムを紹介する。

ギャンブル障害の治療:患者さん向けワークブック

ギャンブル障害の治療:
患者さん向けワークブック

─認知行動療法によるアプローチ─

Robert Ladouceur,Stella Lachance 著
椎名明大、長谷川直、伊豫雅臣 訳

B5判 並製 104頁 ISBN978-4-7911-0917-3〔2015〕
本体価格 1,500 円 + 税

本書は、ギャンブル障害を克服するために患者さんが自分で行える認知行動療法のワークブックです。治療を受けながらでも、自分ひとりでも、効果的に利用できるよう工夫されています。

フランス精神分析における境界性の問題

フランス精神分析における境界性の問題

─フロイトのメタサイコロジーの再考を通して─

ジャック・アンドレ 編
ジャック・アンドレ、カトリーヌ・シャベール、ジャン=リュック・ドネ、 ピエール・フェディダ、アンドレ・グリーン、ダニエル・ヴィドロシェ 著
大島一成、将田耕作 監訳
大島一成、阿部又一郎、将田耕作 訳

四六判 上製 168頁 ISBN978-4-7911-0913-5〔2015〕
本体価格 2,500 円 + 税

アンドレ・グリーンを中心とした6名の論客によるフランス精神分析における境界例(état limite)についての講演集である。各演者の症例が素描されており、各々の治療の理論を知ることができる。

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精神科治療学
本体価格  
2,880
円+税
月刊 精神科治療学 第30巻10号

特集:治療を進める上での病識、病感 II

治療継続や医師-患者関係を築く上できわめて重要な病識や病感。精神科臨床において病識や病感を当事者や家族がどの程度持っているかは、その後の治療の進展に大きな影響を与えるため、この特集では各疾患や場面ごとに病識や病感の現れ方を2号にわたり解説。今号ではDSM診断と病識、脳科学から見た病識、発達障害、摂食障害、アルコール依存症の病識、鑑定場面での病識、認知症患者の自動車運転と病識、リカバリーと病識などについて取り上げた。統計やエビデンスだけでは解明しない病識や病感について理解を深めることができ、臨床に資する特集。
JANコード:4910156071051

臨床精神薬理
本体価格   
2,900
円+税
月刊 臨床精神薬理 第18巻11号

特集: 精神科薬物療法はどこに向かうのか

向精神薬による薬物療法の現状と課題を展望し、新規向精神薬開発の現状と課題、統合失調症に対する薬物療法の適正化と課題、統合失調症治療薬開発の現状と課題、多様なうつ病・双極性障害・不安障害・不眠症・認知症の治療における薬物療法の位置付けと今後の可能性について検討した特集。
ISBN:978-4-7911-5217-9

精神科治療学 第30巻 増刊号
本体価格   
5,900
円+税
精神科治療学 第30巻 増刊号

精神科治療における処方ガイドブック

最新の精神科薬物療法を解説した決定版。薬物療法は精神科治療に不可欠だが、あくまで治療全体の一部である。本増刊号では、DSM-5に準じた章立てとし、各精神疾患ごとに適切な治療方針を立て、薬物療法が適応かどうか、適応の場合の適切な薬物選択や処方を解説。もちろん副作用への対応や無効の場合の第二選択薬や非薬物療法についても触れ、さらには患者と家族への説明についても取り上げた。また特別な患者(妊娠・授乳、身体合併症、高齢者)へ投与する際の注意点、とくに注意すべき副作用、薬物動態学についても個別に章を設けた。精神科の日常臨床を強力に支える一冊。
JANコード:4910156081050

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今月のコラム
 
今月のコラム
『大人のADHDワークブック』と赤ちゃん
臨床心理士   山藤奈穂子

妊娠中はとにかく頭がぼんやりする。なにもする気になれない。お腹のなかで壮大な仕事にとりかかっているせいかもしれないが、ぼんやりして本来の仕事はまったくできない。本も読めない。かと思えば、急に思い立ってパンを焼いたり、凝った手芸やネイルアートをしてみたくなったりする。これまでやったこともないのに、プロになれるような気すらして、道具や材料を買いそろえる。しかし、子どもを産んだあとは、自分がなぜそんなことをしようと思ったのかさっぱりわからない。

産後はとにかく気が散る。赤ちゃんが泣くと、頭のなかに霞がかかったようになり、赤ちゃんを泣き止ませるためにすること以外、なにも身が入らない。食器を洗っていても、掃除をしていても、仕事のメールをしていても、気が急いて不注意になる。「早く終わらせて駆けつけなくては」としか考えられず、イライラして食器を割り、掃除機にけつまずき、メールが誤字脱字だらけになる。

あるいは、なにかに集中してとりくんでいても、いったん赤ちゃんからのお呼びがかかると、していることをすべて途中で放り出すことになる。ご飯を食べる。赤ちゃんがウンチをする。ご飯を途中でやめてオムツを替える。それが終わるころには、なんだかお腹がいっぱいになっている。食器を片付けようとすると、赤ちゃんはお腹が減ったとぐずりはじめる。授乳をする。授乳中は動けないのでぼんやりと部屋を見回していると、部屋の埃がたまっていることに気づく。赤ちゃんがひとり遊びを始めたすきに掃除機をとりだす。半分かけ終えたところで、赤ちゃんが眠くなって凄まじい大声で泣き出す。慌てて掃除機を放り出し、赤ちゃんを寝かしつける。赤ちゃんが寝たのでやっと食器洗いと掃除を最後までやろうと思うけれども、その音で赤ちゃんが起きてしまうのではないかと恐れて、できない。一息ついてお茶を飲もうとする。3口ほど飲んだところで赤ちゃんがふにゃふにゃと泣く。添い寝をしてトントンしていると自分も眠くなる……。翌朝、部屋を見回すと、途中でやめたものだらけ。なにもかも最後までやり遂げられない。飲みかけのカップがあちらこちらにある。食器洗いすらまともにできない自分がイヤになる。

大人のADHDワークブック』は、自分のもつ力を発揮できず、自己嫌悪と疲れがたまるばかりの人を助けるために書かれている。著者はADHDの兄弟を事故で亡くしている。だからこそ、どんな著者よりもADHDに悩む人に寄り添い、親身になってこの本を書いている。著者の言葉はあたたかく、力強い戦友となって励ましてくれる。

ADHDの人々がなによりもつらいのは、自分自身に対して嫌気がさしてしまうこと。自分にがっかりし、失望し、うんざりする。そんな毎日を積み重ねるのはとても疲れる。もしもあなたが自分を見損なう苦しみを知っているなら、ぜひこの本を手にとってほしい。もしもあなたのクライエントが自分のもつ力を見失って悲しんでいるのなら、この本を役立ててほしい。この本は、ADHDの人が自分自身をコントロールする力を獲得できるように手を貸してくれる。本人のもつ力をだれよりも信じ、その力をのびのびと伸ばすことができるように勇気づけてくれる。あなたのせいではないんだ、こんなふうにコントロールすればいいんだと教えてくれる。そう、大人のADHDはコントロールできるのだ。赤ちゃんはコントロールできないけれど!

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