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クリニックで診るアルコール依存症 減酒外来・断酒外来

クリニックで診るアルコール依存症 減酒外来・断酒外来
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日本のアルコール依存症患者は約107万人といわれているが、アルコール依存症になるリスクを高める危険な飲酒をしている人は約593万人にもなるという。本書は、そのような“予備軍”も含めたアルコール依存症患者に「酒を減らさなければいけない」あるいは「酒をやめなくてはならない」と気づかせ、回復へ導く減酒外来と断酒外来について解説した外来治療マニュアルである。30余年にわたるアルコール依存症患者の治療経験を持つ著者が、アルコール依存症の基礎知識や、効果的な治療法である減酒外来および断酒外来の具体的な進め方、家族へのアドバイスをわかりやすく著した。アルコール依存症の治療に悩む医療関係者だけでなく、患者本人や家族にも大いに役立つ貴重な知恵が詰まった一冊。
倉持穣
定価 2,750 円(本体2,500円 + 税) A5判 並製 272頁
ISBN978-4-7911-1036-0〔2019〕

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Contents
第1章 図で説明するアルコール依存症
アルコール依存症患者のほとんどは,「自分はアルコール依存症である」ことに気がつかない
回復への第一歩は,アルコール依存症についての医学的知識
アルコールは強力な依存性薬物:アルコール依存症は誰でもなり得る疾患
アルコール依存症の様々な症状
現代の日本における飲酒者の人口分布:アルコール依存症「ピラミッドモデル」
107万人と推定されている現代の日本のアルコール依存症患者
アルコール依存症と診断され,治療を受けている人はわずか4~6万人
アルコール依存症「アリ地獄モデル」
アルコール依存症の進行過程
アルコール依存症の生物学的メカニズム
アルコール依存症の医学的な診断基準
第2章 多様化する現代のアルコール依存症
アルコール依存症の多様化と病像の変化
「乱用型アルコール依存症」:毎日の飲酒習慣はないが,ひとたび飲酒するとアルコールをコントロールできない人々
「高学歴アルコール依存症」「社会的地位の高いアルコール依存症」
女性のアルコール依存症
定年後アルコール依存症
25歳より若い時期に発症する青年のアルコール依存症
うつ病・躁うつ病とアルコール依存症の合併
発達障害とアルコール依存症の合併
ギャンブル依存症などのその他の依存症(嗜癖)とアルコール依存症の合併
第3章 減酒外来の具体的な進め方
減酒外来とは
Jカーブと,Jカーブのウソ
減酒外来初日(1)受診に至った経緯(困っている問題)について聞く
減酒外来初日(2)過去1年間の飲酒状況について聞く
減酒外来初日(3)患者がどのような人なのかを理解する
減酒外来初日(4)血液検査を行う
減酒外来初日(5)アルコール依存症スクリーニングテストを行う
減酒外来初日(6)アルコール依存症についての「ミニ講義」を行う
減酒外来初日(7)治療方針を定める
減酒外来初日(8)減酒目標を定める
減酒外来初日(9)記録(減酒日記)の重要性:「レコーディング減酒」の勧め
減酒外来初日(10)減酒外来における薬物療法:渇望抑制薬
減酒外来初日(11)通院頻度を定める
減酒外来2回目以降(1)減酒外来の実際の例
減酒外来2回目以降(2)減酒外来を始めた患者が辿る長期的な経過
減酒外来2回目以降(3)減酒外来のイメージ:「スペースシャトル」の喩え
第4章 減酒外来と断酒外来を使い分ける
減酒外来と断酒外来を組み合わせる
アルゴリズムによる減酒外来と断酒外来の使い分け
日本におけるアルコール医療の歴史
第5章 断酒外来における「断酒継続3本柱」
断酒外来とは
断酒継続3本柱とは
1本目の柱:断酒外来における薬物療法
2本目の柱:断酒外来における個人精神療法
3本目の柱:断酒外来における集団精神療法
  Column1 A.A.の歴史
  Column2 断酒会の歴史
第6章 断酒外来の具体的な進め方
 断酒外来を行うための2つのコツ
 断酒外来初日(1)病識を発見することを意識する
 断酒外来初日(2)初診してきた患者に敬意を持つ
 断酒外来初日(3)断酒外来における「ミニ講義」
 断酒外来初日(4)「断酒継続3本柱」を提示し,どれを使っていくかを暫定的に決定する
 断酒外来初日(5)初診日の処方と,次回の外来の約束
 断酒開始1週間後(解毒期)
 断酒開始1ヵ月後(静穏期)
 断酒開始3ヵ月~1年後(静穏期と再飲酒危機期の繰り返し)
 断酒開始1年後以降(安定初期)
 断酒開始3年後以降(安定期~発展期)
第7章 家族への援助
 家族にできることはたくさんある
 家族相談とは
 家族相談初日(1)家族の孤独を理解する
 家族相談初日(2)家族に対する「ミニ講義」
 家族相談初日(3)家族が陥りやすい4つの行動パターン
 家族相談初日(4)家族の行動パターンを変化させる
 家族相談初日(5)患者に対するコミュニケーションのあり方を変化させる
 家族相談初日(6)家族を自助グループや家族会につなぐ
 家族相談初日(7)チャンスを見極める
 家族相談2回目以降(1)患者が治療につながってから
 家族相談2回目以降(2)患者が再飲酒してしまったときの対応
 家族相談2回目以降(3)アルコール以外の問題への対応
 家族相談2回目以降(4)回復への抵抗
 家族相談2回目以降(5)家族の人間的成長
 家族相談2回目以降(6)「家族」という幻想

マッピングを用いた依存症支援マニュアル

エド・デー 著、橋本望/齋藤暢紀 監訳ほか

アルコール・薬物依存症の再発予防ガイド

T・T・ゴースキー/M・ミラー 著、梅野充 訳

アルコール・薬物依存症の再発予防ワークブック

T・T・ゴースキー 著、梅野充 監訳、谷口万稚 訳

高機能アルコール依存症を理解する

S・A・ベントン 著、水澤都加佐 監訳、伊藤真理/会津亘/水澤寧子 訳

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