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カタトニア

臨床医のための診断・治療ガイド

カタトニア
本書は様々なタイプのカタトニアを取り上げ、その診断・治療のガイドを示し、最新の脳構造・生理学・化学で分かるカタトニアの原因を説明。カタトニアの歴史的背景から、診断・治療、そして自験例からなる症例報告が紹介された本書は、臨床医がカタトニアを診断して効果的に治療する際の一助となるだけでなく、救急室、入院病棟、コンサルテーション部門で働く神経内科医や精神科医にも役立つ。カタトニアの診断・治療ガイドの決定版!
M.Fink, M.A.Taylor著 鈴木一正訳
定価 6,160 円(本体5,600円 + 税) A5判 上製 312頁
ISBN978-4-7911-0625-7〔2007〕
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Contents
1 カタトニア:歴史的背景
Karl Ludwig Kahlbaum(1828‐1899)
盗まれたカタトニア:Emil Kraepelin
他の著者らの意見
カタトニアの消滅
カタトニアの復活
カタトニアの現状

2 カタトニア症状は識別可能である
無言症(Mutism)
昏迷(Stupor)
興奮(Excitement)
診察でみられる特徴的な所見
カタトニアスペクトラムの行動

3 カタトニアの様々な顔
はじめに
カタトニアの亜型
  • 制止カタトニア(Retarded catatonia)
  • 興奮カタトニア(Excited catatonia)
  • 悪性カタトニア(Malignant catatonia)
  • 周期性カタトニア(Periodic catatonia)
  • 原発性無動性無言症(Primary akinetic mutism)
制止カタトニア(Retarded catatonia),カールバウム症候群
悪性カタトニア(Malignant catatonia)
悪性カタトニアの亜型としての神経遮断薬性悪性症候群
せん妄躁病(Delirious mania),興奮カタトニア(Excited catatonia),夢幻様状態(Oneiroid state)
混合感情状態(Mixed affective state)
周期性カタトニア(Periodic catatonia)
中毒性セロトニン症候群(Toxic serotonin syndrome: TSS)
良性昏迷(Benign stupor)
原発性無動性無言症(Primary akinetic mutism)

4 カタトニアの鑑別診断
ラボデータとカタトニア
  • 脳波
  • 神経内分泌テスト
  • 他のラボデータ
カタトニアの基盤となる状態
  • 躁病(Mania)
  • うつ病(Depression)
  • 非感情性精神病(Non-affecive psychosis)
  • 一般の身体状態(Genaral medical conditions)
  • 薬物?誘発性中毒状態(Drug-induced toxic states)
  • てんかん(Epilepsy)
  • ガンザー症候群(Ganser syndrome),空想虚言(Pseudologica fantastica)
  • 他の精神障害(Other neurologic diseases)
  • 代謝障害(Metabolic disorders)
  • 児童思春期患者でのカタトニア
カタトニアと間違えやすい状態
  • 無言症(Mutism)
  • 昏迷(Stupor)
  • パーキンソン病(Parkinson disease)
  • 強迫性障害(Obsessive-compulsive disorder)
悪性過高熱(Malignant hyperthermia)
Stiff-person症候群(Stiff-person sydrome),閉じ込め症候群(Locked-in syndrome)

5 カタトニアはみわけることができ臨床上よくみられる症候群である                      
カタトニアのDSM分類
カタトニア分類の代替案
  • 分類変更への歴史的背景
カタトニア症候群が診断される頻度
関連する精神病理
因子分析研究
評価尺度

6 カタトニアの治療:過去
発熱療法
バルビツレート
ベンゾジアゼピン
インスリン昏睡療法
けいれん療法
他のカタトニア治療

7 今日のカタトニア治療
急性期治療
  • 制止カタトニア(カールバウム症候群)
  • カタトニア興奮の患者
  • 悪性カタトニア/神経遮断薬性悪性症候群
     ●ベンゾジアゼピン‐ECT療法
     ●ドパミン作動薬?筋弛緩療法
  • 悪性カタトニア/神経遮断薬悪性症候群に対する有効な治療テクニック
     ●ベンゾジアゼピンチャレンジテストと治療
     ●電気けいれん療法
  • 中毒性セロトニン症候群
  • 治療の失敗
     ●ECTが起こす脳波変化
維持治療プロトコール
  • うつ病が基底にあるカタトニア
  • 統合失調症が基底にあるカタトニア
  • その他の疾患が基底にあるカタトニア
  • 補足的治療法
予防法

8 カタトニアの神経学
運動系障害
神経化学的異常
てんかんモデル
まとめと臨床的意義

9 未来への帰還
カタトニアは確固とした症候群である
カタトニアはよくみられる
カタトニアには様々な病像がみられる
神経遮断薬性悪性症候群は悪性カタトニアである
カタトニアは通常は統合失調症とは関係ない
カタトニアは予後良好である
カタトニアは運動の制御に障害がある症候群である
将来の研究
  • カタトニア研究が何を教えてくれるか?
  • 何が問題かに答えるために
付録

カタトニー論文集

ガボール・S・ユングヴァリ 編 鈴木 一正 訳

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