●アルコール依存症の地域援助
高橋郁絵,田中ひな子
東京都立多摩総合精神保健福祉センターにおけるアルコール依存症への援助モデルは,この10年間で大きな変遷を遂げた。それは伝統的アプローチによる直面化から来談者の動機を生かす援助のありかたへの変化と言える。そのアプローチの変化は相談場面での対応に加え,特に2つのプログラムの方法に反映されている。本人対象の「再発予防プログラム」(TAMARPP :Tama Mental Hearth and Welfare Center Relapse Prevention Program )と家族対象の「家族の対応:実践編」である。いずれも参加者の主体的選択を重視しながら行動変容を導くことが重要視されている。
キーワード:伝統的アプローチ,直面化,ソリューション・フォーカスト・アプローチ,心理教育