精神科治療学16巻10号特集「脳イメージングはどのくらい役立つか?」

I.今すぐ精神科臨床に使える脳イメージング
「123I-IMP SPECTを用いたdemantia with Lewy bodies(DLB)の病態評価
―塩酸donepezilの著効したDLBの1例―」
北林百合之介、上田英樹、中村佳永子、小尾口由紀子、福居顯二:著

■図3 SPECT所見(3D-SSP display)
3D-SSPで処理したSPECT画像。血流値のデータは標準脳に展開し平均脳血流値で標準化して年齢を一致させた健常者データベースと比較されている。Z値は血流値の低下の程度を示す(Z値が大きいほど健常者データベースからの低下の程度が大きいことを示す)。図2の画像に比して血流分布パターンの異常がより詳細に描出される。
上段:塩酸donepezil投与前。両側頭頂側頭葉から後頭葉にかけての脳血流パターンを認める。
下段: 塩酸donepezil投与後。塩酸donepezil投与前に認められた血流低下領域の大部分が縮小している。右頭頂側頭領域で若干の血流低下領域の拡大を認める。