またまたお疲れさま
お疲れさまです
と電話に出るなり言われることがあります。以前にも書きましたが、朝、顔を合わせたとたんに「お疲れさま」と言われるのは、もう珍しくもありません。私の知っているコンピューター会社では、全員と言っていいほど「お疲れさま」をいいます。人と目が合えば「お疲れさま」、電話に出れば「お疲れさま」、乾杯するときも「お疲れさま」と「お疲れさま」が飛び交っています。もうこうなると、〈疲れる〉という意味はなくなって、単なる挨拶記号になっているのでしょう。そのうち「お疲れさま」の英訳は、Hello、イタリア語訳はProntoと言うことになるでしょうか。言葉が意味するものが薄れて、単なる発音になっているのでしょう。ちなみに当社では「お疲れさま」は使わないようにしようと言うことになっています。
いらっしゃいませこんにちは、 いらっしゃいませこんにちは
という掛け声が、コンビニやショップに入ると聞こえてきます。 オウム返しのように独特な言い回しで店員さんがこの言葉を繰りかえします。心をこめて「いらっしゃいませ」と言うのではなく、「いらっしゃいませ」と「こんにちは」の間に間があるわけでもなく、あたかも口笛を吹いているかのように、ただただ繰り返しています。 ぜんぜん、心のこもっていない言い方です。これほど何度も繰り返されると、この言葉の意味は、なくなってしまって、単なる音になっているのだと思います。何しろ、人の顔を見て言うのではなく、作業をしながらこの言葉を発しているのですから。
大阪出身のタレントが、大阪弁で「アホ」とか「おまえアホか」とテレビ番組の中で繰り返し言っています。東京で、「おまえは阿呆だ」と言われたら、むっときますよね。きっと大阪では、アホが阿呆の意味を失って、単なるつなぎ言葉になっているのでしょう。
1000円からでよろしいですか
と、レジでお金を払うとき、よく耳にするようになりました。 支払うときに、
カードを出すと、このカードからでよろしいですか?と聞かれます。このカードで
支払いたいからカードを出しているんですが。 980円です、と言われて1000円札を出すと、1000円からでよろしいですか? 1080円ですと言われて、1000円札と100円玉で1100円をだすと、1100円からでいいですか、と聞かれます。最近、とてもよくこう言われます。それで、先日 630円の支払いの時、100円玉6個と10円玉3つを出しました。630円でよろしいですか、と言われるかと期待して。さすがこの時は、何も言わずにレジにお金をしまっていました。マニュアルにそのように聞けと書いてあるのでしょうか。不自然なコミュニケーションが頻繁にみられますね。
先日、赤ワインのもつ成分が、海馬に影響を与え、認知症を予防する、という報道がありました。毎日、1〜2杯、赤ワインを飲むと記憶力が低下しないそうです。そろそろヌヴォーが出てくる季節になりました。赤ワイン好きには、大変ありがたい研究結果でした。
ただしあくまで1〜2杯だということです。なみなみの1〜2杯ではなく、200ml以内のことだと思います。
星和書店のヌヴォーも、まもなく出来てきます。あくまで記憶力維持のために、乾杯(お疲れさま)。
|